[mei 妄想#011] 着替えるところも、ちゃんと撮っておいて 出版社で編集アシスタントとして働くmei(めい)、26歳。 担当する人気作家・Yに同行して“レンタルルーム取材”に付き合うことになった。 「作品のリアリティを高めるため、衣装を着てほしい」 「撮影も資料の一部なんだ、もちろん原稿に反映するよ」 それが、彼の常套句だった。 meiは編集者として断れず、渋々応じる。 ——でも、どこかで期待していた自分にも気づいている。 レンズ越しにのぞく作家のまなざし。 次第に演じることに没入していく自分。 ——————そして、フィクションのはずだった“原稿”が、meiの現実と重なっていく。 「着替えのシーンも、原稿に必要なんですよね?」 そう言ってmeiは、自らカメラの前に立った。 白シャツを手に取る仕草も、スカートを整える指先も、 “資料”として記録されていく。 だけどその所作は、どこかゆっくりで、どこか演じているようだった。 meiはもう知っている。 ——カメラの前で服を着替える自分が、 作家にとって“ただの編集アシスタント”ではなくなっていることを。 そして、自分もまた、 そのまなざしの中で“物語の登場人物”になっていることを。 シャツのボタンを留めるたびに、 meiの中で、妄想と現実が溶け合っていく。
作者: 中年妄想劇場
公開日: 2025年12月3日
説明
[mei 妄想#011] 着替えるところも、ちゃんと撮っておいて 出版社で編集アシスタントとして働くmei(めい)、26歳。 担当する人気作家・Yに同行して“レンタルルーム取材”に付き合うことになった。 「作品のリアリティを高めるため、衣装を着てほしい」 「撮影も資料の一部なんだ、もちろん原稿に反映するよ」 それが、彼の常套句だった。 meiは編集者として断れず、渋々応じる。 ——でも、どこかで期待していた自分にも気づいている。 レンズ越しにのぞく作家のまなざし。 次第に演じることに没入していく自分。 ——————そして、フィクションのはずだった“原稿”が、meiの現実と重なっていく。 「着替えのシーンも、原稿に必要なんですよね?」 そう言ってmeiは、自らカメラの前に立った。 白シャツを手に取る仕草も、スカートを整える指先も、 “資料”として記録されていく。 だけどその所作は、どこかゆっくりで、どこか演じているようだった。 meiはもう知っている。 ——カメラの前で服を着替える自分が、 作家にとって“ただの編集アシスタント”ではなくなっていることを。 そして、自分もまた、 そのまなざしの中で“物語の登場人物”になっていることを。 シャツのボタンを留めるたびに、 meiの中で、妄想と現実が溶け合っていく。
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作品ID: Myfans ba21b47e-47d4-454c-a122-883140c5a180
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